眠っているあいだ、脳は洗われています。脳脊髄液が流れ、日中にたまった老廃物が洗い流される。睡眠は休憩ではなく、脳にとっての作業時間です。
そして脳が休めていないと、日中の「やばい」という反応が出やすくなります。同じ出来事でもストレスに感じやすく、疲れも引きずる。心臓の不安が強い方ほど、ここは無視できません。
問題は、9月に入ってもまだ暑い夜が続くこの時期、その作業が邪魔されやすいことです。
寝る前3時間で、ほぼ決まる
夜の質は、布団に入ってからではなく、その3時間前から決まります。
就寝3時間前から避けるもの
- カフェイン
- アルコール
- 食事
22時に寝るなら、19時までに済ませる。お腹が空いたら、水を飲んで寝る。この線を引くだけで、眠りの深さは変わります。
寝る1時間前から
- スマホ・テレビをオフにする
- 決まったルーティンをひとつ持つ(日記、書き出し、読書など)
日中にできること
- 朝日を浴びて、軽く体を動かす
- 昼寝は5〜10分。長い昼寝は夜に響きます
寝室は「涼しく・暗く・静か」に
寝室で気をつけたいのは3つです。涼しく、暗く、静かに。
ひとつ、多くの方が見落としているのが「静か」です。テレビやラジオをつけたまま寝るのは避けてください。耳から情報が入っているあいだ、脳は休めません。寝つきのためにつけている方が多いのですが、脳の洗浄という意味では逆効果です。
暑くて眠れない夜、全部できないなら「これだけ」
ここまで読んで、「全部は無理」と感じた方もいると思います。多くの方がそうです。
だから、ひとつだけ選ぶとしたら、私は迷わずこれを挙げます。
寝室の気温を下げてください。
熱帯夜に我慢して寝るのは、やめたほうがいい。エアコンは最優先で使ってください。気温だけでなく湿度も下げてくれるので、寝苦しさの原因をまとめて減らせます。「電気代が」「体に悪そうで」と控えている方がいますが、脳と心臓が休めない夜を重ねるほうが、よほど負担です。
使うときのコツは2つだけです。
- 風が体に直接当たらないようにする。風が当たり続けると、それだけで体は疲れていきます
- 冷やしすぎない。寒くて目が覚めるようなら設定を1度上げる
寝るときのエアコンは、夏だけの話ではありません。冬も同じ考え方で使えます。
夜中に目が覚めて、脈を確認してしまうとき
夜中にふと目が覚めて、胸に手を当てる。脈を数える。「速くないか」「飛んでいないか」と確かめてから、また目を閉じる。心臓の不安がある方にとって、これはよくある夜の風景だと思います。
私は、脈を確認すること自体は止めません。気になるなら、とってください。それで安心できるなら、それでいいのです。
ただ、ひとつ条件があります。脈をとったあとも、頭の中で心臓のことがぐるぐる回り続けているなら、そのまま布団の中で考え続けないでください。
そういうときは、紙に書き出します。「脈が速い気がする」「明日また出たらどうしよう」「そういえば昼間もドキドキした」。頭の中にあるものを、全部そのまま紙に出す。きれいに書く必要はありません。とにかく頭から外に出すことが目的です。
書き出すと、頭の中で回っていたものが、紙の上の文字になります。文字になった瞬間、それは「考え続けるもの」から「あとで見返せばいいもの」に変わります。眠れない夜に、これは思っている以上に効きます。
まとめ
眠りは休憩ではなく、脳の洗浄時間です。就寝3時間前からカフェイン・アルコール・食事を避け、1時間前からスマホとテレビを切る。寝室は涼しく・暗く・静かに。全部できない夜は、エアコンで寝室の気温を下げることだけ守ってください。夜中に脈を確認するのは構いません。頭が回り続けるときは、紙に書き出して外に出す。それで、脳と心臓に休む時間が戻ってきます。
※この記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、特定の疾患の診断・治療を行うものではありません。症状がある方は必ず医療機関を受診してください。