「わかってます」の壁
「生活習慣を見直してくださいね」
病院でそう言われた時、心の中でこう思いませんでしたか?
「わかってます。でも、何をどうすればいいのか……」
運動した方がいい。食事を気をつけた方がいい。
それは頭ではわかっている。でも具体的に何を?どこから?
この「わかっているのにできない」壁を、私は何度も見てきました。
壁を崩すために、私がやっていること
まず、当たり前のことは言いません。
そして、否定しません。
たとえば、こんな方がいました。
食事は全然気をつけていない。運動習慣もない。
でも、病院で言われたから、減塩だけ頑張っている。
普段の塩分量を聞くと、まだまだ多い。
でも、「もっと減らさないとダメですよ」とは言いません。
まず、頑張っていることを認める。
「減塩に取り組んでるんですね。いいですね」
本人も含めて、今の努力を認めないと、次には進めないからです。
Life’s Essential 8(心臓ケアの8つの柱)
アメリカ心臓協会(AHA)が提唱する「Life’s Essential 8」という考え方があります。心臓の健康を守るための8つの指標です。
8つ全部を完璧にする必要はありません。
大切なのは、自分の弱い項目がどこかを知ること。
全体像が見えるだけで、漠然とした不安は減ります。
結果と原因を区別する
この8項目には、結果と原因があります。
体重、血圧、コレステロール、血糖値——これらは結果です。
食事、運動、睡眠、タバコ——これらが原因にあたります。
結果だけを見て「血圧が高い」「体重を落とさなきゃ」と焦っても、原因が変わらなければ数字は動きません。
さらに私は、この8項目の裏にもう1つ大きな要素があると考えています。
それが、自律神経——つまり心の部分です。
意外な地雷ポイント
食習慣も健康的、運動もしている。
なのに血管の状態がよくならない方がいました。
詳しく話を聞いていくと、実は睡眠時無呼吸症候群だったことが判明。
適切な治療を受けて、体調がガラッと変わりました。
「体質だから」「遺伝だから」と思っていても、丁寧に生活を見ていくと地雷ポイントが見つかることは、決して珍しくありません。
病院の指導と、私の関わりの違い
病院では、パンフレットで「正解」を伝えます。
それは医療として非常に重要なことです。
私のアプローチは少し違います。
「あなたの生活を教えてください」
頑張っていること。気をつけていること。
本人も気づいていない習慣。そして落とし穴。
「こうしてください」とは言いません。
「こうした方がいいと思います。どうしたいですか?」
その違いが、行動を変える力になります。
⚕️ 本記事は一般的な健康情報の共有です。具体的な生活指導については、主治医にご相談ください。
心臓ケアについて、もっと詳しく知りたい方へ
「生活習慣を見直して」と言われたけど、何から始めればいいかわからない。
そんな方こそ、まずは全体像を知ることから始めてみてください。
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*心臓ケアコーチ|有吉*
*理学療法士 × 心臓リハビリテーション指導士*